求人応募増加と離職率改善に繋げるマズローの欲求5段階説活用法とは?

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モチベーション理論で有名なマズローの欲求5段階説を知っているでしょうか?

人材の募集をするとき、どうやって応募をしてもらうか?応募者数を増やすか?に意識がむかいがちになります。しかし、大切なのは応募してもらうことではなく、応募者の中から実際に採用し、その後、あなたの会社に定着して長く働き続けてもらうことではないでしょうか?

自社に定着してもらうことで離職率を改善するためには、求人募集をする段階から求職者にむけてメッセージを発信することが効果的です。どのようなメッセージを発信するかというと、マズローの欲求5段階説にもとづく制度や取組みです。

離職率の改善をおもな目的としつつも、マズローの欲求5段階説にもとづいて人事制度や取組みを行うことで、人材募集をしたときの求人応募の数の増加にもつながります。

それでは、求人応募数の数を増やし、離職率を改善するために、どのようにマズローの欲求5段階説を活用すれば良いか、その活用法をお伝えします。

マズローの欲求5段階説とは

マズローの欲求5段階説を知らない方もいると思いますので、まずは、その概要を説明します。ただし、学問的に学ぶことが目的ではなく、求人応募数の増加と離職率の改善での活用法を知ることが目的ですので、簡単な説明にとどめます。

■第1階層:生理的欲求・・・食べたい、寝たいといった生きていくための本能的な欲求です。
■第2階層:安全欲求・・・危機を回避したい、安全・安心な暮らしがしたいという欲求です。
■第3階層:社会的欲求・・・何かの集団に属したり、仲間を作りたい、一緒にいたいという欲求です。
■第4階層:承認欲求・・・他者から認められたい、尊敬されたいという欲求です。
■第5階層:自己実現欲求・・・自分の能力を引き出し、創造的活動がしたいという欲求です。

マズローの欲求5段階説では、低次の欲求が満たされると次の階層の欲求が満たされることを求めるようになる、とされています。

どのような会社が離職率が低く定着率が高い会社か?

いったい、どのような会社であれば社員が長く働き続けるでしょうか?給与が高い会社でしょうか?福利厚生が充実している会社でしょうか?知人に自慢できるようなブランド名がある大企業でしょうか?それとも・・・

多くの中小企業にとって、条件面やブランド面で大企業に勝つことはほぼ不可能です。中小企業であっても社員が定着し、低い離職率を実現している会社はあります。これらの会社は、何をしているのでしょうか?

それは、この会社で働きたい、働き続けたいと思う欲求を刺激し、満たしている会社です。

この欲求、人によってさまざまです。その人の人生の目標、置かれている状況、過去の経験など、いろいろな要因によって変わります。すべての欲求を満たす人事制度や取組みをしようとしても、現実的に、それはムリです。

あなたの会社が求める人材、欲しい人材を先に明らかにする必要があります。その求める人材や欲しい人材が、どのような欲求をもっているのかを洗い出すのです。そして、その洗い出した欲求を満たす人事制度や取組みをすることが、離職率の改善につながります。

どのように人材募集をすれば求人応募の数が増えるか?

上述のとおり、あなたの会社が求める人材、欲しい人材は何かしらの欲求をもっています。繰り返しになりますが、まずは、その求める人材や欲しい人材がどのような欲求をもっているのか?満たしたいのか?を洗い出します。

その欲求を満たすことで、この会社で長く働き続けたい、気が付いたら長く働き続けている、という会社になっているような人事制度や取組みができているなら、人材募集のときに分かりやすくメッセージとして伝えることで、求人応募の数も増えます。

ニワトリ卵の議論かもしれませんが、長く働き続けたい職場を作れば、入社したいと思う求職者も増えます。この好循環を創り上げることが大切です。

もう少し、具体的に考えていきます。
転職を考えている人は、その人がもっている欲求が満たせていないために、違う職場を探すのです。転職が増えてきたとはいえ、日本は転職が少ないために、どうも転職者に対してネガティブなイメージを持ちやすいです。例えば、今の職場の人間関係が嫌で転職したい、今の会社では成長できないから転職したい、今の会社では出世できないから転職したい、、、と考えているのではないか?という捉え方です。

ネガティブに捉えればそうなります。でも、ポジティブに捉えると、前向きな欲求が浮かび上がってきます。人間関係で苦労してお客さんへのサービス品質が低くなっていると感じている人は、1人でも多くのお客さんの最高の笑顔が見たい!お客さんの心からの喜びの声を聞きたい!という欲求があるでしょう。成長や出世も同じように、背後に前向きな欲求があります。

マズローの欲求5段階説から満たすべき欲求と対策を検討する

求める人材、欲しい人材の欲求を洗い出すことは分かったとして、どうやって洗い出せば必要十分か?を考えるときに、マズローの欲求5段階説の出番となります。

マズローの欲求5段階説の各階層に対応した人事制度や取組みの有無

欲求が5段階に分けられているため、マズローの欲求5段階説の各階層の欲求に対応した人事制度や取組みが準備あるか?を考えやすくなるのです。前述のとおり、マズローの欲求5段階説では、低次の欲求が満たされることで、より高次の欲求を満たすようになるため、安全欲求と承認欲求、自己実現欲求に対応する制度や取組みはあるが、社会的欲求を満たすものはないのであれば、そこを埋める必要があります。

承認欲求までの各階層の欲求は満たせても、自己実現欲求を満たすものがなければ、成長意欲の高い社員はモチベーションが働かなくなって、成長できる環境のある会社へ転職したいと思うようになります。

マズローの欲求5段階説の各階層の考え方具体例

例えば、建設業の場合。

職種や地域によっては、季節によって仕事量が大きく変わります。給料は人工で計算されるため、仕事量が少なくて稼働が少ないと、がくんと給料が下がります。
それだと1年を通じて安定して生活を送れない、という不安が出てきます。
もし、仕事が1年を通じて切れることがない!とアピールできる会社であれば、その理由とセットでアピールすることで、第2階層の安全欲求をもっている職人から応募が集まるようになります。また、定着して長く働いてくれます。

また、職人は怖いイメージやチャラチャラしたイメージを持っている人もいるかもしれません。もちろん一部そういう職人はいるかもしれません。しかし、多くの職人はまじめに自分の仕事に誇りをもっています。危険だったり、きつい、汚い仕事であっても、頑張って日々仕事をしているのです。

自らの技術力を高めて、より良い建築物になるように頑張っている人が、給料が上がればそれは嬉しいですよね。でも、それだけではなく、技術を高めようとしている姿勢、お客様のことを想う態度を経営者が認めてくれて、例えば表彰されたり、自社の中で独自の〇〇職人というランクを作って、ランクアップしたり。いろんな形で経営者が見ているよ、頑張っていること分かっているよ。というのを形にしてあげる。すると第4階層の承認欲求が満たされるのです。

繰り返しになりますが、求める人材、欲しい人材を明確にし、その人材にとって満たしたい欲求を満たせることを、メッセージとして発信することが大切です。満たしたくない欲求に対して、時間をかけて制度を作っても、それをみて心に響くことはありませんので。

求人応募を増やし離職率を改善する人事制度や取組みを作る

多くの中小企業では、仮に欲求を満たすための制度や取組みを用意できていない階層があっても、新しく作る、ことを避ける会社が多くあります。その理由は、お金をかけたくない、時間をかけたくない、というものです。

特に、お金をかけたくない、という理由が多いです。しかし、ほとんどお金をかけずにできることはたくさんあります。

第3階層の社会的欲求を満たすなら

社内サークル活動を作ったり、季節ごとにイベントを開催したりすることで、仲間と繋がる、一緒に会社を盛り立てようという意識が芽生えてきます。

第4階層の承認欲求を満たすなら

表彰制度を作って、半期に1回頑張っている人をみんなの前で表彰したり、役職とは別に技術レベルに応じてランクを付与したりすることで、自分の頑張りが認められていることを可視化できます。その結果、モチベーションが向上します。

第5階層の自己実現欲求を満たすなら

技術力・専門性を高めるために社外研修を受講できるようにしたり、独立支援制度を作るすることで、自分の目標を実現するためにステップアップしていることを実感したり、目標を実現するために頑張ろうとモチベーションが高まります。

イベントを開催したり、表彰者に賞品を贈呈したり、社外研修の費用を負担するのに、多少のお金は必要になります。まったくゼロではありません。しかし、満たされていない欲求を満たすことで、離職率が改善され、求人応募の数が増えるなら、積極的にお金と時間を投資して、制度や取組みを作るべきです。

現状から何も変えない。というスタンスであれば、今後、ますます求人は厳しくなるでしょう。時代とともに会社も変わっていかなければなりません。労働力人口が減少するのは既定事実です。業界を超えた人材獲得競争の激化もより一層進みます。競争を勝ち抜き、お客さんから選ばれる会社であり続けるために、できる努力と工夫を続けていくことが大切です。

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馬場 宏

インターネットに情報が氾濫する時代。テクニックやノウハウを追い求める人が多いことを憂う。中央省庁勤務時代に磨いた本質思考を武器に、テクニックやノウハウの背後にある普遍的な考えに基づくコンサルティングとWeb制作を行うことを得意とする。お客様に寄り添いながら、しつもんを駆使して問題解決を行う手法に定評がある。

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