求人募集のキャッチコピーからアットホームな職場を削除するべき理由

求人・採用

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新聞の折込広告や求人情報誌、コミュニティ誌の求人欄、求人サイトの求人情報など、求人募集広告でよく見かけるキャッチコピーの1つに「アットホームな職場」があります。

もしかしたら、あなたの会社の求人募集広告でも同じようなキャッチコピーを使っているかもしれません。

「アットホームな職場」というキャッチコピーは、
・求職者にどのように見えるでしょうか?
・求人企業としてはどんな人に応募して欲しいと思っているのでしょうか?

キャッチコピーは一番目に飛び込んでくる言葉です。求人企業としては求職者に興味・関心を持ってもらうための一番の要素です。練りに練って作らないと、応募が来ない、応募が来ても欲しい人材ではない、ことになります。

本当に「アットホームな職場」が求人企業としての売りである強みである会社の場合、求人募集の中でどうやって伝えれば良いでしょうか?

「アットホームな職場」では求人企業の良さが伝わらない

・アットホームな職場とは、具体的にどんな職場でしょうか?
・アットホームな職場かどうかは、求職者はどうやって判断すれば良いでしょうか?
・すべての人にとってアットホームな職場と言えるのはどんな状態でしょうか?

私には分かりません。多くの人が分からないでしょう。

アットホームな職場という言葉自体が、非常に曖昧な定義の言葉なのです。

求職者にとって、アットホームな職場と感じるかどうかは、その人がアットホームな職場をどう定義しているか?によりますし、実際に入社してみないと分からないことです。

そういう意味で、アットホームな職場では、求職者に自社の良さを伝えにくいのです。

入社後に、「なんだ全然アットホームな職場じゃないじゃないか!求人募集のときだけ良いこと書いて!採用するためだったら何でもありなのか?」と思われるのは避けなければなりません。

「なぜ?」を3回繰り返しアットホームな職場である真の理由を明確にする

「アットホームな職場」であることをアピールする求人募集広告はたくさんあります。
たくさんあれば、当然ですが、多くの求人募集広告の中で埋もれてしまいます

求職者から見たら、「またアットホームな職場の会社か・・・」「アットホームな職場以外にアピールできることはないの?むしろ、他にアピールできることがないから、アットホームな職場って書いてるに違いない」と思ってしまいます。

ですから、アットホームな職場という言葉以外で表現できないか考えることです。

そのための方法は、「なぜ当社はアットホームな職場なのか?」という質問を3回繰り返して、アットホームな職場である源泉を見つけることです。3回という回数にはこだわらなくて構いません。でも、1回だけではダメです。少なくとも3回くらいはこの質問に対する答えを掘り下げてみることが重要です。

例えば、
管理者がスタッフに細かく目配りできていて、いつでも気軽に相談できるから
→管理者研修を月に2回実施して、他の管理者が上手くっていることや失敗した事例を共有しているから
→他の社員の話を批判するのではなく、一旦受け止めて自分ならどうするか考え、意見を言えるから
→社長みずからが率先してスタッフの話を聞く機会を作るようにしていて、常に現場をより働きやすく改善しようと行動しているから
といった感じです。

この例でいえば、アットホームな会社です、ではなくて、
あなたの意見がドンドン言える!その想いに熱い社長が応えます!
みたいキャッチコピーに変わってきます。

このキャッチコピーに変えると、言われた仕事、与えれた仕事だけをこなしたい人からの応募は来ませんが、どうせ働くなら、自分の意見が言える職場で働きたいという人からの応募は増えるでしょう。

でも、これだとアットホームな職場であることが伝わらないのでは?と思うかもしれません。その場合、一旦、アットホームな職場という言葉は忘れてください。あくまで大切なのは、求職者に響く自社の魅力を伝えるキャッチコピーを作ることです。

アットホームな職場であることの真因を見つけるのが目的なのを忘れないでください。それを見失うと、「スタッフ同士が仲が良いから」→「バーベキューとかスタッフのイベントが多いから」→「イベント好きな人が多いから」といった深堀りになって、「社内イベントが多く社員みんな仲良し!あなたも仲間になりませんか?」みたいなキャッチコピーになってしまいます。

このキャッチコピーだとどんな人の応募が増えると思いますか?あえて書きませんが、イメージつきますよね?

求人企業としてどのような人に応募して欲しいのか明確にする

「アットホームな職場」というキャッチコピーを使う会社は、そもそもどのような人に応募して欲しいのか明確でないことが多いです。とにかく人手が足りていないから、目先の人手不足を解消するために応募しやすいキャッチコピーとして書いている、そんな感じです。

先ほども書きましたが求職者は、
「アットホームな職場以外にアピールできることがないのかな?」と思ってみています。

このキャッチコピーが響く求職者はどのような人か考えると、
今現在、裏返しの環境にいる人です。

「今働いている会社が、すごくギスギスしている。職場にいるだけでストレスがたまる。すぐに先輩に怒鳴られる。自分が悪くないのに怒られる。分からないことがあっても質問できる雰囲気もない。」といった感じに。

このような人たちは、「アットホームな職場で働きたい!他の社員と仲良く働きたい!」と思うでしょう。
でも、多くの求人募集広告が同じようなことを書いていたら、その情報を信用できるでしょうか?ましてや、今現在、現在進行形で職場の雰囲気の悪さで苦しんでいる人たちです。もしかしたら、今の会社だってアットホームな職場です!スタッフがみんな仲良しです!って言っていたかもしれません。

そもそも、「今の会社の職場環境が悪くて転職したい!」と思っている人を採用したいのでしょうか?

・あなたの会社が欲しい人材はどのような人でしょうか?
・そのような人にあなたの会社が提供できることは何でしょうか?
・その提供できることは、その欲しい人材にとって手に入れたいことでしょうか?

誰でも良いから人手を確保することよりも、あなたの会社が欲しい人材を採用することが、結果的に会社にとって利益になりますし、採用コストの削減や定着率のアップにも繋がります

アットホームな職場であることは文字以外で伝わる

でも、どうしてもアットホームな職場という言葉を入れたいとこだわる方もいるかもしれません。

そういう方に1つ質問です。次のうち、どちらがアットホームな職場だと感じるでしょうか?

・アットホームな職場なので、すぐに慣れることができます!
・(自然な)笑顔で社員が写っている写真がたくさん載っている

後者ではないでしょうか?
アットホームな職場、という言葉の定義が曖昧と書きました。笑顔の写真から求職者が想像するイメージはそれぞれ違います。でも、それぞれがそこから感じ取ることがあり、それは文字以上の具体的な感情になります。

言葉だけで説明するのは難しいですが、実際に文字と画像を並べてみてください。そしてあなた自身がどう感じるか、是非体験してみてください。

まとめ

・アットホームという言葉は曖昧で、AさんとBさんで定義が違ったり、受け止め方が変わる抽象的なもの。
・アットホームな社風の裏にある、その真因を突き止めること。
・その真因は具体的な取り組みや制度であり、そこをアピールするべき。
・そもそも求人企業としてどのような人が欲しいのかを明確にしないと打ち出すキャッチコピーは決まらない。
・誰でも良いから採用するより、欲しい人材を採用する方が採用コスト削減・定着率アップにも貢献する。

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馬場 宏

インターネットに情報が氾濫する時代。テクニックやノウハウを追い求める人が多いことを憂う。中央省庁勤務時代に磨いた本質思考を武器に、テクニックやノウハウの背後にある普遍的な考えに基づくコンサルティングとWeb制作を行うことを得意とする。お客様に寄り添いながら、しつもんを駆使して問題解決を行う手法に定評がある。

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